ロルフィング®Q&A:10セッションの効果はどれくらい継続するの?
それはなぜなのか詳しくみていきましょう。
10セッションの効果の継続性をみる2つのポイント
「ロルフィング®Q&A:セッションの効果はどれくらい継続するの?」ではロルフィング1回のセッションがどれくらい継続するのかを紹介しました。
そのポイントは、各回の効果が積み重なっていくことだと説明しました。
そして、今回はロルフィング10セッションの効果の継続性をみていきます。
ロルフィング10セッションの効果の継続性をみるポイントは、まず2つの観点:「構造(筋膜)」と「使い方、感覚、見出す」に分けて考える必要があります。
「構造(筋膜)」への効果は3〜6ヶ月ほど持続し向上し続ける
ロルフィングの筋膜へのアプローチは独特の手技を用いて行います。
その独特の手技の効果は、ロルフィング10セッションが終わった後も、3〜6ヶ月程持続して更に向上していくとされています。
セッション後も筋膜への効果が持続的に出た事例をご紹介します。
薄い胸板、華奢な肩、男性的とは言えない上半身の体型をされていたHさん。
肩が丸く、胸郭が狭く、受ける印象はやや弱々しいような感じを受けました。
そんな彼へのセッションですが、以下の様なポイントに焦点を当ててセッションを行いました。
- 丸く狭くなった胸郭への手技によるアプローチ
- 腕の使い方の癖を見直し
- 体幹の使い方と呼吸の再学習
- 内的空間と外的空間の適切な認知
10回のセッションが終わる頃には、胸板が厚くなり、肩幅も広がったのです。
そして、ロルフィングが終わった後も胸郭のボリュームは変わり続け、それまでのTシャツが着れなくなるほど変化し続けたのです。
このHさん、私ロルファー服部本人の事例です。
ロルフィング10セッションを受けかれこれ6−7年以上経過していますが、以降も胸郭のボリュームはキープされたまま。
未だに年々少しずつ開いていっている感覚すら感じる程です。
「使い方、感覚、見出す」への効果は一生もの
もう一度、ロルフィングの全体像を確認します。
長年の癖が根付いている筋膜のねじれや癒着へのアプローチを行い、身体の使い方や感覚の再学習を進めます。
このプロセスの中で整えられる軸を、いかに上手く活用していくかを見出すことがロルフィングセッションのゴールとなります。
身体の学び直しを通して掴むコツは、新たな重力とのバランスの取り方として、腑に落ち心身に定着するのです。
先程見た筋膜の観点との大きな違いは、一度コツとして感覚を掴んでしまえば、効果が軽減することはなく「一生もの」であるということです。
そして、新たな意味や視点を見出すことができれば、以前の認識に戻ることができないことは容易に想像がつくでしょう。
ロルファー服部の事例を再度取り上げます。
ロルフィングセッションの中で、それまで自分では気づくことがなかった腕の使い方や呼吸のしかたの癖に気づきました。
それは、鍼灸指圧の施術者として長年過ごしていたため、独特な身体の使い方が定着し姿勢にも強く影響を与えていたのでした。
セッションで体得した新たな腕の使い方や呼吸のしかたを、日常生活の中で実践し続けました。
新たな身体の使い方はより良いパターンの形成を促し、胸郭などの構造を更に良好な状態へと導くことができたのです。
一度盲点である癖に気づき、コツを掴みさえすれば、変化は筋膜へも心身へも定着していくのです。
ロルフィング®Q&A:セッションの効果はどれくらい継続するの?
記事内に「コツを掴むとは、自転車の練習過程のようなもの」として紹介しています。
まとめ
「10セッションの効果はどれくらい継続するの?」に対する答えは、
- 構造(筋膜)への効果は、3〜6ヶ月程持続し向上し続ける
- 使い方、感覚、見出すことへの効果は、一生もの
そして、筋膜に対する持続的な効果が3〜6ヶ月であるところに、※ポストセッションを考慮すべき必要性もあるのです。
とはいえ、ここで疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれません。
コツを掴む効果は「一生ものである」と結論づけたにも関わらず、「どうしてポストセッションを行う必要があるのか?」と。
若干の矛盾をはらんでいる様に感じられるかもしれません。
鍵は構造(筋膜)にあります。
ロルフィングQ&A、次回は「ポストセッションとは何か?」にお答えしたいと思います。
メンテナンスとして、もしくは更なる向上を目指すニーズなどにお答えすることを目的としています。