ロルフィング®Q&A:セッションの効果はどれくらい継続するの?
それはなぜなのかを詳しく見ていきましょう。
目次
効果を積み重ねていくロルフィング
- ロルフィングの効果はどれくらい継続するのですか?
ロルフィングセッションを検討されている方々からいただく最も多い質問です。
今回は、1回のセッション効果についてお答えし、次回で10回のセッション効果についてお話しします。
ロルフィングでは、次のセッションまでの間、効果が減っていくことはありません。
各セッション毎に効果を積み重ねていくと考えています。
なぜ、効果を積み重ねていくことができるのか?
ボディワークであるロルフィング
先ずはロルフィングが属するボディワークとは何かを復習しましょう。
ロルフィングと筋膜リリースの違いとは?:ロルフィングのこともっと知りたい!
記事内に「ボディワークと施術(治療)の違い」を紹介しています。
上図を踏まえて、少し極論ではないかと言えるくらい分かりやすく対比させてみます。
- 施術(治療)の目的:からだを治してもらうこと
- ロルフィング(ボディワーク)の目的:からだのコツを掴むこと
- 治療としての東洋医学
東洋医学における治療とは鍼灸や漢方が挙げられます。
鍼灸施術では、陰陽五行のバランスを整えることにより、痛みが軽減し、症状が改善し、体調維持が可能になるのです。
クライアントには、施術者に「治してもらう」ために、受動的に施術を受けていただくことが一般的な姿勢となります。
そのため、施術者に整えてもらった効果が少しずつ減っていってしまうと考えられています。
また、東洋医学では治療で整えたバランスをできるだけ保つように、日頃の食養や気功(運動)や生活習慣を見直す養生も必要になります。
- ボディワークとしてのロルフィング
一方、ロルフィングでは身体の再学習を行います。
その過程において筋膜を整え、身体の使い方を見直し、気づきを見出すことにより、効果を最大限に引き出します。
セッションの中では、身体の学び直しを通して掴むコツが、目的の達成に繋がります。
クライアントには、ロルファーと共に「コツを掴む」ために、セッションに能動的に参加していただくことも大切な要素となります。
そのため、ロルファーと共に取り組んだセッションでの身体の使い方や新しい感覚が積み上げられていくのです。
コツを掴むために重要なこと
ロルフィングにおける4つの柱の内の、特にCoordination:身体の使い方とPerception:感覚への気づきを通して、コツを掴みます。
そのための下準備として欠かせないのがStructure:構造へのアプローチです。
長年の根深い癖が筋膜のねじれや癒着を形成しているので、構造へのアプローチ(筋膜リリースとも呼ばれる手技的観点)を受けることは欠かせない重要な要素です。
コツを掴むと言っても、コツをお伝えしてそのように動いていただく、ということではありません。
ロルファーによる筋膜へのアプローチを受けているだけで、身体の使い方や感覚への気づきが起こることも少なくありません。
なぜなら筋膜のねじれや癒着が作り出すパターンを解くことで、盲点となって根付いている癖に気づくことが多々あるからです。
Meaning:見出すは、コツを掴んだ後に明らかになる新たな視点を指します。
構造を整え、身体の使い方や感覚の見直しを行った結果として、新しい意味や考え方が生まれるのです。
これら4つを重層的に深めることによって、セッションを進めています。
コツを掴むとは、自転車の練習過程のようなもの
コツを掴む過程を、自転車の練習過程と例えることができます。
転びながら覚える重力とのバランスの取り方は、ロルフィングにおける再学習時のもどかしさにリンクします。
そして、自転車に乗る感覚のコツを一度掴んでしまえば、その後は乗り方を忘れることはありません。
その方のニーズの達成のために、身体の使い方と感覚の学び直しを積み重ねていくことで、ある瞬間にコツが掴めます。
コツを掴んだ瞬間とは、自転車に乗れた瞬間と同じ。
身体の学び直しの中で掴んだ新たな感覚は、コツとして腑に落ち、心身に定着するのです。
感覚の積み重ね=効果の積み重ね
ロルフィングでは、コツを掴むために身体の再学習を行うと解説しました。
そのため、セッションが終わった後効果が少しずつ減ってしまうのではなく、各セッション毎に新たな感覚が積み重なっていくのです。
冒頭の質問、ロルフィングではなぜ効果を積み重ねていくことができるのか?
それは、ニーズ達成のためにコツを掴めたかどうかがセッションの指標であり、各セッションごとの感覚の積み重ねにより、身体の再学習を行うからであると答えることができるでしょう。
まとめ
何十年も用いてきた身体の使い方を変えるとは何かを、今一度考えてみてください。
長年の根深い癖があるため、ことは簡単に進まないことも容易に理解できるのではないでしょうか。
身体の使い方を変えるためには根深い癖に気づく必要があります。
根深い癖は盲点となっているため、自分自身で気づくことは難しくなってしまっています。
ロルフィングセッションによる4つの柱「構造、使い方、気づき、見出す」これらを積み重ねることで、盲点に気づき、身体の再学習が可能になり、コツを掴むことができるのです。
ロルフィングQ&A、次回は「セッションが10回で完結する理由」にお答えしたいと思います。